デジタルチップベースの量子コンピューティングシステムのリーダーであるSEEQCは、フルスタックの量子コンピューティングプラットフォームの開発と商業化を加速させるため、3,000万ドルの資金調達を完了しました。この資金調達はNordicNinjaとBooz Allen Venturesが主導し、SIP Capitalが参加、既存投資家のEQT Ventures、M-Ventures(Merck KGaA, Darmstadt Germany)、BlueYard Capital、FAM、Asset Managementも加わりました。
SEEQCの独自のSingle Flux Quantum(SFQ)技術は、量子機能と古典的機能を1つのデジタルプロセッサに統合し、超低温下で量子ビットと共に動作します。このアプローチは、従来の大型のアナログ/デジタル混合ハードウェアをチップベースのシステムに置き換え、従来のチップと比較してコストを最大97%削減し、エネルギー使用量を10万分の1に抑えます。このプラットフォームは、量子コンピュータを数百万量子ビットまでスケールアップし、近い将来のアプリケーションと耐障害性のある量子コンピューティングを実現するよう設計されています。
この資金調達により、SEEQCは次世代チップ技術の開発を推進し、リアルタイムのオンチップエラー修正機能を拡張し、NVIDIAやBASFなどの業界パートナーとの統合を深めていきます。SEEQCのプラットフォームは、すでにNASA、米国エネルギー省、主要な学術機関との協力において使用されています。
ジョン・レヴィCEOは、量子コンピューティングを研究室での実験から、スケーラブルな企業グレードのシステムへと移行させるという同社の使命を強調しました。投資家たちは、SEEQCがハードウェアのボトルネックを克服し、AI、企業アプリケーションなどにおける量子コンピューティングの可能性を最大限に引き出す潜在力を持っていることを強調しました。
背景
SEEQCが採用するSingle Flux Quantum(SFQ)技術は、超伝導回路を用いた高速な論理演算方式です。通常の半導体チップでは電圧の変化で情報を扱いますが、SFQでは超伝導状態における磁束の量子化現象を利用します。これにより、極めて低い電力消費で高速な動作が可能となり、記事にある通りエネルギー使用量を大幅に削減できます。
また、同プラットフォームは「フルスタック」の量子コンピューティングを目指しています。これは、量子ハードウェアだけでなく、制御ソフトウェアやエラー修正機能など、システム全体を一貫して開発・最適化するアプローチを指します。従来の方式では大型の外部装置が必要とされていましたが、SFQ技術と組み合わせることで、これらの機能を1つのデジタルプロセッサに統合し、コスト削減とスケーラビリティの実現を目指しています。
さらに、「オンチップエラー修正」は量子計算における重要な課題です。量子ビットは環境の影響を受けやすく誤りが生じやすいため、計算中に自動的に誤りを検出・修正する仕組みが不可欠です。SEEQCはこの機能をチップ内で実現することで、安定した大規模量子計算の実現を目指しています。
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2025年1月14日



