ORCA Computingは、英国のNational Quantum Computing Centre (NQCC)に光量子システムPT-2を出荷したことを発表しました。前身のPT-1の成功を基に、PT-2は標準19インチラックに収められ、産業に適した動作周波数で40量子モードを提供します。このシステムはGPUや古典的なコンピューティングインフラストラクチャとのシームレスな統合を可能にするよう設計され、ハイブリッド量子-古典的アプリケーションを実現します。最近のQTapデーでは、81パラメータの二値最適化や分子化学のための量子-古典的生成AIベンチマークなどのタスクを含む25,000件の中断のない処理を完了し、その能力を実証しています。
PT-2は光量子コンピューティングにおける重要な進歩を示し、室温で動作し、最先端の光学部品を活用しています。AIและハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)環境向けに調整され、開発者フレンドリーなツールと低い総所有コストを提供します。決定論的単一光子源を供給するSparrow Quantum、NVIDIA、ID Quantique、Digital CatapultなどのパートナーとのORCAの協力は、量子技術の発展におけるエコシステム協力の重要性を強調しています。
将来的に、ORCAは2025年第1四半期にNQCC光子テストベッドを提供する予定で、これは単一システム内に複数の光子源を統合する技術的な先駆けとなります。このテストベッドはハイブリッド量子-古典的能力をさらに向上させ、2026年までの量子ユーティリティへの道を開きます。ORCAはまた、Pixel Photonics、Sparrow Quantum、Niels Bohr Instituteとともにフルスタック光量子コンピューティングシステムを開発するEurostars資金提供プロジェクトの一員として、グローバルな量子光学の発展に貢献しています。
背景
光量子コンピューティングは、光の粒子である光子を用いて情報を処理する技術です。従来の量子コンピュータが超伝導体などを用いるのに対し、光量子システムは室温で動作可能であり、冷却装置が不要な点が特徴です。PT-2システムでは、決定論的単一光子源が用いられています。これは、必要な時に正確に1つの光子を生成・供給する装置を指し、計算の信頼性を高めるために不可欠な部品です。
また、PT-2は「40量子モード」を提供します。これは、光の経路や位相などの自由度を利用して情報を符号化する方法であり、古典的なコンピュータとは異なる並列処理能力を実現します。さらに、このシステムはGPUや既存の古典的インフラストラクチャとシームレスに統合されるよう設計されています。これにより、量子コンピュータと古典コンピュータが連携する「ハイブリッド量子-古典的アプリケーション」が実現可能になります。具体的には、複雑な最適化問題や分子化学のシミュレーションなどにおいて、両者の強みを組み合わせることで、より高度な処理が可能となります。
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2025年3月14日



