Googleは2026年8月13日、Gemini API の変更履歴で、モデルID「gemini-3.7-flash」を一般提供(GA)にしたと記載しました。同社はこのモデルを「コーディングとエージェントに向けた、これまでで最も賢いワークホースモデル」と説明しています。ワークホースモデルとは、最上位の性能を狙うのではなく、日常の作業を安く速くこなすことを狙ったモデルのことです。大量に呼び出す使い方が想定されています。
読者にとって一番効くのは価格です。Gemini API の料金ページによると、入力は100万トークンあたり0.75ドル、出力は100万トークンあたり3.75ドルです。出力の料金には thinking トークンが含まれます。thinking トークンとは、モデルが答えを出すまでの内部的な処理で使うトークンのことです。ただし、この価格は2026年12月31日までの導入価格です。2027年1月1日からは、入力が100万トークンあたり1.50ドル、出力が100万トークンあたり7.50ドルになります。入力も出力も、倍になる計算です。価格は変わる可能性があるため、申し込みの前に料金ページで最新の記載を確認してください。ここに挙げた金額は、いずれも2026年8月17日時点の記載です。
何が良くなったのかについて、Googleは変更履歴で「ソフトウェア工学、ウェブ開発、エージェント的なワークフローの全般で大きく改善」と記しています。これは同社自身の説明です。改善の度合いを示すベンチマークの数値は、今回参照した公式の資料には記載がありません。ベンチマークとは、モデルの性能を共通の課題で測って比べるための試験のことです。したがって、どの程度の改善なのかを、この記事では数値で示すことができません。
使える場所については、報道によるものとして次の名称が挙がっています。開発者向けには Google Antigravity、Google AI Studio、Android Studio です。加えて、Gemini アプリの個人向けエージェント「Gemini Spark」にも先行して展開されているとされます。これらは一次情報ではなく報道によるものです。同じく報道によると、今回の投入は Gemini 3.6 Flash の公開から3週間後にあたります。また、デバッグなどのコーディング作業で前世代を上回り、一度目で本番に出せるコードを書く力が上がったとされています。上位モデルの Gemini 3.5 Pro は遅れが続いているとも伝えられています。いずれも公式の記載ではないため、確定した事実としては扱えません。
最後に、まだ分からないことを整理します。ひとつは、改善の度合いです。Googleは「大きく改善」と述べていますが、それを裏づけるベンチマークの数値は公式の資料に見当たりません。もうひとつは、費用の見通しです。導入価格は2026年12月31日までであり、2027年1月1日から入力・出力とも倍になります。つまり、いま試して費用の面で見合ったものが、来年も同じ費用で動くとは限りません。年をまたいで使い続ける計画がある場合は、倍の単価で試算し直しておく必要があります。実際の適用条件や対象は、Gemini API の料金の記載でご確認ください。
なお、本記事は2026年8月17日時点で公開されていた Gemini API の変更履歴と料金ページ、および報道によるものにもとづいています。価格や提供状態は今後変わる可能性があります。




