自由空間光通信とは、光ファイバーのようなケーブルを使わずに、空気中や真空中(宇宙空間など)を光そのものが直接進むことでデータをやり取りする通信方式のことです。レーザーポインターの光をまっすぐ相手に向けて飛ばすイメージに近く、光を運ぶための「道」となる線を用意する必要がありません。
量子コンピュータや量子暗号の分野では、光子(光の粒)1つ1つに情報を乗せてやり取りする「量子鍵配送」などの技術が使われますが、これを光ファイバーで送ろうとすると、光がケーブルの中を進むうちに少しずつ弱くなってしまい、あまり遠くまで届けられないという課題があります。そこで、人工衛星と地上の間、あるいはビルの屋上同士など、空間を通して光子を直接送る自由空間光通信が注目されています。
この方式は、地上にケーブルを引くのが難しい離島や災害地、さらには人工衛星を経由した地球規模の量子通信ネットワークを実現するための重要な技術として、多くの企業や研究機関が開発を進めています。



