Anthropicが2026年9月、新しいAIモデル「Claude Fable 5.1」と「Claude Mythos 5.1」を発表しました。入力と出力の料金は据え置きのまま、キャッシュ読み出しの料金を75%下げたのが今回の中心です。
何が安くなったのか
大規模言語モデルを繰り返し呼ぶとき、同じ文章を何度も読み直すことになります。長い資料や会話の履歴を、呼び出しのたびに送り直すためです。この読み直しぶんを保存しておく仕組みがキャッシュで、そこの料金が下がりました。
| 100万トークンあたり | |
|---|---|
| 入力 | 10ドル(据え置き) |
| 出力 | 50ドル(据え置き) |
| キャッシュ読み出し | 0.25ドル(75%引き下げ) |
Anthropicによると、一般的な使い方で約25%、道具を何度も呼ぶような使い方では最大45%安くなります。
⚠️ 表向きの単価は変わっていません。安くなるのは「同じものを読み直す量が多い使い方」に限られます。1回きりの短い質問では効きません。
測定された数字
公式に出ている主なものです。比較対象も同じ表に載っています。
| 測定項目 | Fable 5.1 | 一世代前(Fable 5) | Opus 5 | GPT-5.6 Sol |
|---|---|---|---|---|
| Terminal-Bench-Science 0.1 | 52.6% | 24.7% | 29.0% | 22.4% |
| Terminal-Bench 4.0 | 55.8% | 42.0% | 52.3% | 37.3% |
| AutomationBench | 31.4% | 17.1% | 26.9% | 19.6% |
| GDPval-AA v2 | 1853 | 1723 | 1824 | 1711 |
| CursorBench 3.2.0 | 73.4% | 70.5% | 70.0% | 67.2% |
| Humanity's Last Exam(道具あり) | 65.0% | 63.8% | 63.6% | — |
Terminal-Bench-Science では 24.7% から 52.6% へと2倍以上になっています。
⚠️ ただし伸び幅は項目によって大きく違います。Humanity's Last Exam は 63.8% から 65.0% で、1.2ポイントです。「全体的に2倍」ではありません。
もう1つの Mythos 5.1 は、Terminal-Bench 4.0 で 60.9% と、Fable 5.1 をさらに上回っています。
2つのモデルで扱いが違います
| 使える場所 | |
|---|---|
| Fable 5.1 | Claude.ai・Claude Code・API・AWS・Google Cloud・Microsoft Azure。本日から |
| Mythos 5.1 | 限定。Cyber Verification Program、Life Sciences Verification Program、Claude Security の各枠組みのみ。現在は米国の組織に限る |
⚠️ 能力の高いほうが、誰でも使えるわけではありません。用途を確認した組織にだけ渡す形になっています。
企業向けの安全機能(Enterprise Frontier Safeguards)は、2026年秋から段階的に提供されます。
利用者の声として公式が挙げているもの
「Claude Fable 5.1 は、何年かけても社内の技術者(他のどのモデルも)説明できなかった、まれに起きるクラッシュの原因を突き止めた」(Millennium、シニアポートフォリオマネージャー Damien氏)
「親しみやすいFableだ。Fable級の知能、Opus級の値段、Sonnet級の速さ」(Every CEO Dan Shipper氏)
「私たちのいちばん難しいブラウザ操作の試験で、Claude Fable 5.1 は82%の課題を、1件あたり10分ほどで完了した」(Browserbase 技術責任者 Miguel Gonzalez氏)
見ておきたいところ
値下げの形が「単価」ではなく「使い方」に紐づいているのが特徴です。読み直しが多い使い方ほど安くなるので、道具を何度も呼ぶ作りのものほど恩恵が大きくなります。
⚠️ 逆に言えば、そういう作りにしていない利用者には、ほとんど変化がありません。「25%安くなる」という数字を自分に当てはめる前に、自分の使い方が読み直しの多い型かどうかを見る必要があります。




