PsiQuantum(サイクアンタム)は、光の粒(光子)を利用した「フォトニック方式」の量子コンピュータを開発している企業です。多くの量子コンピュータは超低温に冷やした特殊な金属や原子を使いますが、PsiQuantumはシリコン製の光回路を使うのが特徴です。この技術は、スマートフォンやデータセンターで使われる半導体の製造設備をそのまま流用できるため、大量生産しやすいと期待されています。
私たちの身近な例で言うと、普通のコンピュータは電気のオン・オフで計算しますが、PsiQuantumは光の明るさや位相(波のタイミング)を利用して計算します。光は高速で、熱やノイズの影響を受けにくいという利点があります。ただし、光子はとても壊れやすく、計算中に情報が失われやすいため、専用の誤り訂正技術を組み合わせる必要があります。
PsiQuantumはまだ実用的な量子コンピュータを完成させていませんが、2025年2月には、100万量子ビット規模を見据えたチップセット「Omega」を発表しました。同社は米国やオーストラリアに施設を構え、数千〜数百万量子ビットを持つ「誤り耐性型」コンピュータを目指しており、量子コンピュータ業界で注目を集める中心的存在の一つです。




