Q-STARとUKQuantumは、量子技術分野における日英間の二国間協力を強化するための覚書(MoU)に署名しました。この合意は、英国科学イノベーション技術省と日本の内閣府との間のより広範な政府間協力覚書を基盤とし、量子研究、開発、商業化において世界をリードするという相互の目標を強化するものです。両国は、量子科学の戦略的重要性と、外交・学術交流を補完する産業レベルの協力を正式化する価値を認識しています。
この覚書に基づき、両国の量子産業協会は、商業化、政策の整合性、国際連携、人材・研究交流という4つの重要分野で取り組みを調整します。これには、共同提言、政策枠組みの整合性確保、国境を越えたR&Dプログラム、英国と日本の関係者を結びつけるイベントの開催などが含まれます。Q-STARとUKQuantumは、在東京英国大使館を含む公的機関と協力し、両国の産業力と研究能力を活用した、グローバルに統合された量子エコシステムを推進します。
両組織の代表者は、この覚書を長期的な協力の基盤として強調しました。UKQuantumのエグゼクティブディレクター、ジョナサン・レッグスミスは、国際競争力を維持するための重要なステップとして位置づけ、Q-STAR会長の島田太郎は、量子技術の実用化を加速する機会として強調しました。Q-STARの100以上のメンバーとUKQuantumの約60のメンバーにより、両国のスタートアップ、企業、学術関係者の多様で成長する連携が実現します。
背景
量子技術の商業化や国際連携に関する記事において、いくつかの用語の背景を説明します。
まず「覚書(MoU)」とは、Memorandum of Understandingの略称です。これは、法的拘束力のある契約ではなく、将来の協力や合意に向けた意向や原則を記載した文書です。国や組織間での関係構築や、具体的な契約締結までのプロセスにおいて、相互の理解と協力姿勢を確認する役割を果たします。
次に「政策の整合性」です。これは、異なる国や地域間で、規制や基準、ルールを一致させたり、互いに矛盾しないように調整したりすることを指します。量子技術のように国境を越えて研究開発が進む分野では、各国の法律や基準が異なると協力が難しくなるため、これらの枠組みを揃えることが重要です。
最後に「R&D」はResearch and Development(研究開発)の略語です。新しい技術や製品を生み出すための基礎研究から、実用化に向けた応用研究までの一連の活動を含みます。量子技術の実用化を加速するためには、単なる発見だけでなく、実際の産業や社会に活かせる形にするための開発プロセスが不可欠です。
関連する記事として量子技術の国際連携が加速、商用化・標準化に向けた協力体制の構築進む、Jij株式会社、英国子会社設立およびUKQuantumコンソーシアム加入を発表もあわせてご覧ください。
2025年4月29日




