アリゾナ大学の研究者たちは、国際チームと協力して、超高速の圧縮光パルスを生成し、量子不確定性のリアルタイム測定と制御に初めて成功しました。Light: Science & Applicationsに掲載されたこの発見は、セキュアな通信と超高速量子光学の発展を促進する可能性があります。
物理学・光学科准教授のモハメド・ハッサンが率いるチームは、四波混合と呼ばれるプロセスを使用して、極めて短い圧縮光バーストを生成する新しい方法を開発しました。簡単な機械的調整によって圧縮を制御することで、振幅圧縮と位相圧縮の切り替えが可能であることを実証しました。応用例として、チームは超高速圧縮波形に直接データを符号化するペタヘルツ規模のセキュア量子通信プロトコルを実証しました。このプロトコルは、盗聴に対する追加の保護層を提供します。
この成果は、超高速量子光学という新しい分野の基礎を確立しました。ハッサンは、この研究により量子不確定性が固定された制限ではなく、動的で調整可能な特性であることが示されたと指摘しています。この研究は、ゴードン・アンド・ベティ・ムーア財団、空軍科学研究局、欧州研究評議会などの様々な国際的資金源からの支援を受けました。
背景
量子不確定性は、量子力学において粒子の位置と運動量など、対になる物理量を同時に正確に決定することが原理的に不可能であるという性質です。通常、これは測定精度の限界を示す固定された制限と捉えられがちですが、本研究ではこれを動的で調整可能な特性として扱います。
圧縮光は、この量子不確定性において、ある物理量の揺らぎ(不確定性)を小さくする代わりに、対になるもう一方の物理量の揺らぎを大きくする技術です。これにより、特定の情報の検出感度を高めることができます。振幅圧縮は光の強さの揺らぎを、位相圧縮は光の波の位相の揺らぎをそれぞれ抑える状態を指します。
四波混合は、非線形光学効果の一つで、異なる周波数を持つ複数の光ビームが相互作用し、新しい周波数の光を生成するプロセスです。この研究では、この現象を利用して極めて短い圧縮光バーストを生成する方法が開発されました。これらの仕組みを組み合わせることで、量子不確定性をリアルタイムで制御し、超高速な量子通信の実現を目指しています。
2025年10月7日




