Qunnectは米国空軍研究所(AFRL)から、国防用途向けの量子ネットワーク技術のコンポーネント開発を進めるための契約を受注したと発表しました。契約金額は明らかにされていませんが、契約期間は18ヶ月となっています。Qunnectは量子もつれを基盤とする量子ネットワーク用のコンポーネントを提供しており、ニューヨーク、ベルリン、モンタナに設置された量子ネットワークでその使用実績を示しています。同社のハードウェアは標準的な通信用光ファイバーケーブルで使用でき、室温で動作します。同社は、自社のハードウェアが最高レベルの忠実度とアップタイムを提供すると主張しています。
背景
量子ネットワークは、従来のインターネットのように情報を電気信号や光信号として送信するのではなく、量子力学の原理を用いて情報を伝達する通信技術です。その中核をなすのが「量子もつれ」と呼ばれる現象です。これは、2つ以上の量子ビットが互いに強く結びつき、一方の状態を測定すると、遠く離れたもう一方の状態が瞬時に決まるという性質を指します。この性質を利用することで、盗聴の検知が容易ななど、高いセキュリティが期待される通信が可能になります。
また、記事で言及されている「忠実度」とは、量子情報を送信する際に、元の状態からどれだけ正確に、あるいは歪みなく情報を届けることができるかを示す指標です。忠実度が高いほど、エラーが少なく信頼性の高い通信が行えていることを意味します。さらに「アップタイム」は、システムが停止することなく稼働し続ける時間の割合を指します。量子コンピュータや関連機器は通常、極低温など特殊な環境が必要で維持が難しいとされますが、室温で動作し高い忠実度とアップタイムを実現することが、実用化における重要な課題となっています。
関連する記事としてDARPAがQunnectに量子ネットワークのリアルタイム偏波補償を進展させる契約を授与、NIST、UMD、およびQunnectが62 kmの都市圏架空光ファイバーで量子もつれを実証、ザナドゥと米空軍研究所が光量子技術の発展に向けて提携もあわせてご覧ください。
2025年10月10日




