ローレンス・バークレー国立研究所の国立エネルギー研究科学計算センター(NERSC)は、IBMクォンタムイノベーションセンターを立ち上げ、承認されたユーザーにIBMのSystem Twoクォンタムコンピュータを含む最先端の量子コンピューティングシステムへのアクセスを提供しています。2025年1月に開始されたこのプログラムにより、研究者は材料科学、気候研究、計算生物学などの分野における科学的応用のための量子アルゴリズムとワークフローを探求することが可能になりました。
この取り組みでは、NERSCユーザーに対し、IBMのトランズモン超伝導量子ビットベースのシステムとQiskitの量子ソフトウェアへのアクセスを提供し、NERSCとIBMのスタッフによるトレーニングと技術サポートも行います。この連携は、研究者が量子コンピューティングの複雑さに対処し、量子技術を高性能コンピューティング(HPC)ワークフローに統合することを支援することを目的としています。
このプログラムは、人材育成も支援し、NERSCの将来の量子中心のスーパーコンピューティングの進歩に向けた準備を進めています。IBMのスコット・クラウダー氏によると、この提携は、バークレー研究所がIBMの2023年の「ユーティリティスケール」量子コンピューティングのブレークスルーに貢献したことを基盤としており、現在のシステムは50倍高速になっています。
研究提案の申請は随時受け付けています。
背景
トランズモン超伝導量子ビットは、IBMの量子コンピュータで用いられる量子ビットの一種です。超伝導体を用いた回路で構成され、外部からのノイズに比較的強い特性を持ちます。Qiskitは、IBMが開発した量子ソフトウェア開発キットです。量子アルゴリズムの作成やシミュレーション、そして実際の量子コンピュータでの実行を可能にするツールであり、研究者が量子技術を扱うための基盤となります。
また、「ユーティリティスケール」とは、量子コンピュータが特定の計算タスクにおいて、従来の古典コンピュータと比較して実用的な性能を発揮する段階を指します。今回の提携は、バークレー研究所がこの段階への到達に貢献した実績を基盤としています。これにより、現在利用可能なシステムは以前の50倍の高速化が実現されています。これらの技術と支援体制を整備することで、NERSCは材料科学や気候研究などの分野で、量子アルゴリズムやワークフローの探求を支援しています。
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2025年2月1日




