ポスト量子半導体およびデジタルアイデンティティの開発企業であるSEALSQ Corp (NASDAQ: LAES)は、フランスのチップ設計子会社であるIC’Alpsを通じて開発している、同社の主権的ポスト量子ASICプラットフォームQASIC(Quantum-Resistant Application-Specific Integrated Circuit)に関するエンジニアリング上の最新情報を発表した。
この取り組みは、ハードウェアで加速されたポスト量子暗号(PQC)を、顧客が所有するアプリケーション特化型シリコンアーキテクチャに直接組み込むものである。この共同エンジニアリングトラックは予定通り進行しており、2026年に最初の機能プロトタイプを提供する予定である。
| [ SEALSQ / IC’Alps QASIC 統合プラットフォームアーキテクチャ ] | ||
|---|---|---|
| PQC半導体製品 | IC’Alpsの設計・IP能力 | 対象分野・展開先 |
| ・カタログPQC集積回路 | ・RISC-V SoCインフラストラクチャおよび機能安全 | ・サイバーセキュリティおよびHSM |
| ・カスタムQASICおよび再利用可能IP | ・超低電力アナログおよびミックスドシグナル設計 | ・コネクテッド医療および診断 |
| ・チップレットハードウェアセキュリティモジュール | ・認証済み生産およびファウンドリエコシステム | ・SDV、自動運転およびV2X |
標準的なマイクロコントローラや従来型ハードウェアセキュリティモジュール(HSM)は、量子復号に対して脆弱な公開鍵アルゴリズム(RSAやECCなど)に依存している。QASICフレームワークは、SEALSQのポスト量子ルートオブトラストIPとIC’AlpsのミックスドシグナルおよびアナログASIC能力を組み合わせ、以下の3つの対象市場を支援する。
- サイバーセキュリティおよびインフラストラクチャ:セキュアマイクロコントローラ、アイデンティティ認証エンジン、安全な通信、データ保護、および重要インフラ向けHSM。
- 医療およびヘルスケア機器:植込み型デバイス、コネクテッド診断機器、患者モニター、およびヘルスケアデータセキュリティ。
- 自動車システム:ソフトウェア定義車両(SDV)、自動運転コンピューティングユニット、Vehicle-to-Everything(V2X)通信、安全なOver-the-Air(OTA)アップデート、およびテレマティクス。
QASICは、SEALSQの3層構造によるポスト量子ハードウェアアーキテクチャの一部として機能する。
- カタログ集積回路:事前認証済みPQC IPを組み込んだ標準的な既製セキュリティマイクロコントローラ。
- カスタムASICおよび再利用可能IP:特定の顧客の電力、レイテンシ、面積(PPA)の制約に合わせて設計された完全カスタムQASIC実装。
- チップレットベースのセキュリティアーキテクチャ:事前認証済みのセキュアエンクレーブを統合した次世代チップレット型ハードウェアセキュリティモジュール(CHSM)。
IC’Alpsは、RISC-Vベースのシステムオンチップ(SoC)アーキテクチャ、組み込み型不揮発性メモリ、機能安全(ISO 26262)、および電力管理にわたる専門知識を提供している。同子会社は、TSMC、GlobalFoundries、STMicroelectronics、Intel Foundry、X-FAB、ams-OSRAMを含む世界的な半導体ファウンドリネットワーク全体で生産を管理している。
SEALSQのCEOであるCarlos Moreira氏とIC’AlpsのゼネラルマネージャーであるJean-Luc Triouleyre氏が主導するQASICプラットフォームは、スイス、フランス、スペイン、米国、韓国、UAEにわたる半導体エンジニアリングを結びつける、SEALSQのより広範な「Quantum Corridor」の基盤となっている。
GlobeNewswireでの発表内容はこちら、また過去の関連記事として、SEALSQがIC’Alpsと共に量子耐性ASICを開発するQASICイニシアチブを発表した記事はこちら、SEALSQが欧州の主権確保のため量子投資ファンドを1億ドル超に拡大した記事はこちら、SEALSQがMiraexを買収し量子主権垂直スタックを完成させた記事はこちらをご覧いただきたい。
2026年8月26日




