CMOS(シーモス)とは、スマートフォンやパソコンの中にあるチップ(半導体)を作るための、非常に一般的なものづくりの方法(製造プロセス)のことです。今使われているほとんどすべての電子機器は、このCMOSという技術で作られたチップの上で動いています。
量子コンピュータの世界でこの言葉がよく出てくるのは、「量子ビットをCMOS技術で作ろう」という研究が盛んに行われているからです。量子ビットには超伝導や中性原子などいろいろな作り方がありますが、シリコンを使ったスピン量子ビットなどは、すでに世界中の工場で確立されているCMOSの製造ラインをほぼそのまま使って作れる可能性があります。
これは料理に例えると、まったく新しい専用のキッチンを一から建てるのではなく、すでにある大きな工場のキッチン設備を借りて新しい料理(量子ビット)を作るようなものです。既存の設備や技術者の知識をそのまま活かせるため、量子コンピュータを大量に、そして安く作れるようになるのではないかと期待されており、多くの企業がCMOS互換の量子ビット開発に取り組んでいます。




