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量子コンピュータ関連銘柄 更新: 10/12 14:30(日本時間)
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初めての資産運用 ― 量子コンピュータから学ぶ数字の読み方

【初めての資産運用 第3回】量子から学ぶ、ばらつきの使い方と効率

要約

前回は、同じ平均リターンでも振れ幅が大きいと最終的な金額が減ることをご説明しました。その振れ幅を「ばらつき」という数字で表せることも確認しましたね。今回は、このリターンとばらつきを組み合わせて見ることで、運用の効率性をどう評価できるのかを考えていきます。

前回のおさらい

前回は、同じ平均リターン10%でも、振れ幅が大きいと最終的に手にする金額が減ることを、A(毎年+10%)とB(+30%と-20%を交互)の例で見ました。そして、振れ幅の大きさを「ばらつきの大きさ」という1つの数字で表し、Aは0%、Bは約24.5%と計算しました。

リターンとばらつきを一緒に見る

では、この「ばらつきの大きさ」をどう使うのでしょうか。まず、AとBを比べてみましょう。どちらも平均リターンは10%ですが、ばらつきはAが0%、Bが約24.5%です。同じ10%のリターンを得るのに、Aは毎年コツコツと、Bは大きく上下しながら結果的に同じになりました。

このとき、多くの人はAの方が「効率的」だと感じるでしょう。同じ成果を得るのに、振れ幅が少ない方が安定しているからです。つまり、リターンが同じなら、ばらつきが小さい方が効率的と言えます。

では、リターンもばらつきも違う場合はどうでしょうか。ここでは3つの運用を並べてみます。

  • B:平均リターン10%、ばらつき約24.5%
  • D:平均リターン12%、ばらつき20%
  • E:平均リターン15%、ばらつき40%

BとDなら、迷うことはありません。Dの方がリターンが高く、そのうえばらつきも小さいからです。片方がどちらの面でも勝っているときは、比べる道具は要りません。

困るのはEです。Eはリターンがいちばん高い一方で、ばらつきもいちばん大きい。リターンだけを見ればEが一番ですが、それで決めてよいのでしょうか。

ここで役に立つのが「リターンをばらつきの大きさで割る」という考え方です。この計算をすると、ばらつき1つぶんに対して、どれだけのリターンが返ってきたかが分かります。

  • B:10 ÷ 24.5 = 約0.41
  • D:12 ÷ 20 = 0.6
  • E:15 ÷ 40 = 約0.38

いちばん大きいのはDでした。そしてEは、リターンがいちばん高いのに、この数字ではいちばん小さくなっています。大きく増えたぶん、それ以上に大きく振られていたということです。リターンの大小だけを見ていたら、Eがいちばん良く見えたはずです。

ただし、ばらつきが0%のAは割り算ができないので、そのままでは比べられません。Aはあくまで特殊な例で、現実にはばらつきがゼロの運用はほぼ存在しないと考えてよいでしょう。

この数字が教えてくれること/教えてくれないこと

ここまで見てきた「ばらつきの大きさ」や「リターンをばらつきで割った数字」は、あくまで過去のデータから計算したものです。過去に効率的だった運用が、未来も同じように効率的であるとは限りません。過去のリターンがたまたま良かっただけかもしれないし、ばらつきが小さかったのは偶然かもしれません。

また、この数字は上下の振れ幅を対称に扱っています。実際の投資では、下がるときの痛みが上がるときの喜びより大きいものです。ばらつきの大きさが同じでも、下がる場面が多かった運用と上がる場面が多かった運用では、体感がまったく違います。数字はあくまで参考情報であり、未来を保証するものではありません。

この「得たいものを、引き受けた振れ幅で割る」という見方は、資産運用だけのものではありません。量子コンピュータの実験でも、測定の結果には必ずばらつきが出るので、何回測ってどれだけ確かなことが言えたかという形で成果を測ります。得たものだけを見ず、そのために引き受けた不確かさで割る。⭐ 同じ考え方です。

この数字には、名前があります

ここまで「リターンをばらつきの大きさで割った数字」と呼んできましたが、これにはシャープレシオという名前が付いています。投資信託の資料や運用の成績表によく出てくる言葉なので、名前を知っておくと、自分で調べられるようになります。

ただし、実際のシャープレシオは、リターンをそのまま割るのではありません。まずほとんど確実に得られる利回り(国債などの利回り)をリターンから引き、その残りをばらつきの大きさで割ります。「わざわざ振れ幅を引き受けたことで、確実な運用より何%多く取れたのか」を見たいからです。

ここまでの計算では、この確実な利回りを0%として省いていました。引く数が変わるだけで、考え方はまったく同じです。数字そのものを他所の資料と比べるときは、この引き算の分だけ違うことを頭に入れておいてください。

次回予告

次回は、この「リターンをばらつきで割る」考え方をさらに発展させ、複数の資産に分けて投資するときの効率性を考えます。具体的には、2つの資産に資金を分けた場合、それぞれのリターンとばらつき、そして2つの資産が「一緒に動くのか、逆に動くのか」によって、全体の効率がどう変わるかを、簡単な例で見ていきます。

※本記事は、特定の銘柄・商品・証券会社を推奨するものではなく、投資助言を目的としたものではありません。投資に関する最終的な判断は、ご自身の責任で行ってください。また、本記事の内容は情報提供であり、投資の成果を保証するものではありません。

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