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量子コンピュータ関連銘柄 更新: 10/12 12:30(日本時間)
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初めての資産運用 ― 量子コンピュータから学ぶ数字の読み方

【初めての資産運用 第5回】量子から学ぶ、相関の強さで効率が変わる

要約

同じリターン・同じばらつきの2つの資産でも、一緒に動くか逆に動くかで効率は大きく変わります。半々で持つと、相関+1で効率0.67、無関係で0.94、−0.5で1.33。リターンもばらつきも同じなのに、動き方だけでここまで差が出ます。

前回のおさらい

前回は、同じ平均リターン10%でも、ばらつきが大きいと最終的に手にする金額が減ることを見ました。そして「リターンをばらつきの大きさで割る」と、ばらつき1つぶんに対してどれだけのリターンが返ってきたかが分かりました。並べた3つのうちいちばん大きかったのはD(12÷20=0.6)で、リターンがいちばん高かったE(15÷40=約0.38)は、この数字ではいちばん小さいという結果でした。今回は、その「ばらつき」の性質をもう少し掘り下げます。

同じリターン、同じばらつきの2つで試す

前回はリターンもばらつきも異なる2つの資産でしたが、今回は同じ性質の2つの資産を用意します。

  • H:平均リターン10%、ばらつき15%
  • I:平均リターン10%、ばらつき15%

どちらも同じなので、どちらか一方に全額を入れても、半分ずつに入れても、平均リターンは10%です。ばらつきも、2つがまったく同じ方向に動くなら、15%のまま。これでは分ける意味がありません。

ところが、この2つが「逆の方向に動く」とどうなるでしょう。Hが上がるときはIが下がり、Hが下がるときはIが上がる。すると、片方の上がりを片方が下がりで打ち消すので、全体のばらつきは小さくなります。半分ずつ持ち、しかも2つが完全に逆に動くなら、打ち消し合ってばらつきは0%になります。

⚠️ ただし、これは紙の上の話です。「毎年10%が確実に手に入る」ということになりますが、⛔ そんな組み合わせは現実にはまず存在しません。完全に逆に動き続ける2つの資産があるなら、誰かがとっくに使っています。ここでは両端を見ておくための極端な例として置いています。

相関の強さを変えてみる

「完全に一緒」と「完全に逆」の間には、さまざまな段階があります。たとえば、少し一緒に動く、まったく無関係に動く、少し逆に動く、といった具合です。この「一緒に動くのか、逆に動くのか」の強さを表す数字が相関係数です。相関係数は+1で完全に一緒、-1で完全に逆、0で無関係を意味します。

では、HとIを半分ずつ持ったときの全体のばらつきが、相関の強さによってどう変わるかを見てみましょう。

2つの動き方相関係数全体のばらつき効率(10÷ばらつき)
完全に一緒+115%約0.67
少し一緒+0.5約13%約0.77
無関係0約10.6%約0.94
少し逆-0.57.5%約1.33
完全に逆-10%割り算できない

効率は、平均リターン10%を全体のばらつきで割った値です。完全に一緒のときは0.67で、⭐ 片方だけを持った場合とまったく同じです。つまり、一緒に動く2つに分けても意味がありません。少し一緒でも0.77、無関係で0.94、少し逆に動くだけで1.33まで上がります。

⚠️ 完全に逆のときは、ばらつきが0なので割り算ができません。第3回でばらつき0%のAを比べられなかったのと同じ形です。

ここで注目してほしいのは、リターンもばらつきも同じ2つなのに、相関が変わるだけで効率が大きく変わることです。逆に動くほど効率が上がるのは、全体のばらつきが小さくなるから。つまり、同じ10%のリターンを得るのに、受ける振れ幅が少なくて済むのです。

この数字が教えてくれること/教えてくれないこと

ここまで見てきた相関の効果は、すべて過去のデータから計算したものです。過去に逆に動いていた2つの資産が、未来も必ず逆に動くとは限りません。経済の状況が変われば、相関の強さも向きも変わります。また、現実の資産が完全に逆に動くことはほとんどありません。上の表の「完全に逆」はあくまで極端な例で、実際は-0.5や-0.3など中途半端な値になるのが普通です。

さらに、ここで使った計算は「2つを半分ずつ持つ」という単純な場合にだけ当てはまります。持ち分を変えたり、3つ以上に増やしたりすると、計算はもっと複雑になります。数字はあくまで参考情報であり、未来を保証するものではありません。

それでも、この「組み合わせの関係を表にする」という考え方は、投資の世界だけのものではありません。量子コンピュータの中でも、量子ビットどうしの結びつきを同じような表で表し、最適な組み合わせを探す研究が進んでいます。ただし、いま読者が量子コンピュータを使う必要はありません。あくまで「同じ形で書ける」という一致を楽しんでいただければ十分です。

次回予告

次回は、3つ以上の資産に増やしたときに、どのように全体の効率を計算するかを見ていきます。資産が増えると組み合わせの数が増えるので、表の見方を工夫します。具体的には、3つの資産をそれぞれどのくらいの割合で持つのが効率的かを、数字で確かめましょう。

※本記事は、特定の銘柄・商品・証券会社を推奨するものではなく、投資助言を目的としたものではありません。投資に関する最終的な判断は、ご自身の責任で行ってください。また、本記事の内容は情報提供であり、投資の成果を保証するものではありません。

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