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量子コンピュータ関連銘柄 更新: 10/12 13:30(日本時間)
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入門

【入門】量子もつれとは何か?量子コンピュータの不思議な関係をやさしく解説

要約

量子もつれとは何かを、双子のサイコロの例えから解説。重ね合わせとの違い、光より速く情報を送れない理由、モジュール型量子計算や量子テレポーテーションなど最新研究による実用化への歩みも紹介する。

双子のサイコロが、どんなに離れても示し合わせたように同じ目を出します。そんな話を聞いたことがあるかもしれません。量子の世界にも、これによく似た「量子もつれ」という現象があります。片方を測ると、もう片方の結果が瞬時に決まるように見えます。今回は、この不思議な関係の正体を確かめていきます。

前回、量子ビットは0と1を同時に持つ「重ね合わせ」の状態になれると説明しましましましましましました。量子もつれは、この重ね合わせを二つ以上の量子ビットにまたがって作ったものです。たとえば二つの量子ビットを考えます。片方が0なら相手も0、片方が1なら相手も1、という組み合わせだけを重ね合わせた状態を作れます。この状態では、どちらの量子ビットも単独では0とも1とも決まっていません。決まっているのは「二つの結果が必ず対応する」という関係だけです。

ここが重ね合わせとの大きな違いです。重ね合わせは1個の量子ビットの中の話でした。もつれは、複数の量子ビットの間に生まれる関係そのものが、量子的な状態になっています。片方を測定すると、その瞬間にもう片方の結果も決まります。二つの量子ビットを、どれだけ遠くに引き離しても、この対応関係は保たれます。

ただし誤解しやすい点があります。もつれを使って、光より速く情報を送れるわけではありません。測定結果は確率的で、こちら側だけを見ても0が出るか1が出るかは分かりません。関係が分かるのは、両方の測定結果を後から比べたときだけです。つまりもつれとは、情報を瞬間移動させる魔法ではありません。離れた場所の結果同士に、あらかじめ強い相関が仕込まれている状態だと考えるとよいでしょう。

このもつれを作り、遠くまで届ける技術は、いま量子コンピュータ業界の大きな挑戦になっています。一つの装置に量子ビットを詰め込むのには限界があります。そこで、複数の小型モジュールを光でつなぐ「モジュール型」の発想が注目されています。リモートエンタングルメントはもうボトルネックではない:モジュール型イオントラップ量子計算への新アーキテクチャ。そんな報告があります。この研究では、イオントラップ方式でモジュール間のもつれ生成を高速かつ高精度に行う設計が示されました。もつれの生成速度が、これまでチップ内演算より大きく劣っていた課題に、正面から取り組んだ成果です。

光子そのものを使ってもつれを作る研究も進んでいます。高次元符号化した単一光子によるチップ上での多量子ビットグラフ状態生成という報告があります。ここでは、1個の光子に多くの量子ビット分の情報を詰め込みます。この方法で、もつれ状態を効率よく組み上げられることが実証されました。またダイヤモンド中スズ空孔中心とフォトニック集積回路によるフルスタック大規模量子ネットワーク基盤。そんな報告もあります。ここでは、ダイヤモンド中の発光体の色をそろえてもつれを作りやすくする土台が作られています。

さらに、もつれを利用した「量子テレポーテーション」の実証も進んでいます。実配備の中空コアファイバー網で量子テレポーテーションを実証――古典通信との共存に成功という報告があります。ここでは、実際に街に敷かれた光ファイバー網の上で実験が行われました。もつれ合った光子対を使い、量子状態を離れた場所へ移すことに成功しましましましましましました。しかも、ふだんのインターネット通信と同じ回線を使いながらの実証だとしています。もつれは、遠く離れた量子コンピュータ同士をつなぐ「量子インターネット」の土台として、着実に実用へ近づいています。

今回の答えを一言でまとめます。量子もつれとは、離れた量子ビット同士の結果が、測定するまで決まらないまま強く結びついている状態のことです。次回も、この関係の上に話を積み重ねていきます。

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