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量子コンピュータ関連銘柄 更新: 10/12 14:15(日本時間)
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Photo: Arseny Togulev / Unsplash

AI

スタンフォード大の論文、AI関連職種で22〜25歳の雇用が19%低い水準と報告

要約

Stanford Digital Economy Labが、AIと雇用の関係を扱った論文「Canaries in the Coal Mine?」を公開しています。ADPの給与データをもとに、22〜25歳の若年層でAIに晒された職種の雇用が19%低いことなど6つの事実を示し、著者自身による但し書きも記載されています。

Stanford Digital Economy Labが、AIと雇用の関係を扱った論文を公開しています。題は「Canaries in the Coal Mine? Six Facts about the Recent Employment Effects of Artificial Intelligence」です。日本語にすると「炭鉱のカナリア? ― AIの雇用への影響についての6つの事実」となります。題の末尾に疑問符が付いている点は、読むうえで押さえておきたいところです。同ラボによると、この論文は給与計算サービス大手ADPの給与データを用いています。対象は米国の労働者で、数百万人規模とされています。期間は2026年6月までです。改訂日は2026年8月12日で、本記事は2026年8月27日時点の公式ページの記載に基づいています。

まず1つ目の事実です。論文は、経済全体での広範な雇用喪失の証拠は見つからなかった、としています。つまり、AIによって労働市場全体が縮んでいるという像は、このデータからは出てきていないという整理です。

2つ目の事実が、この論文の芯にあたります。同論文によると、22〜25歳の若年層のうち、AIに晒された職種では、雇用が本来の水準より19%低くなっています。ここでいう「本来の水準」とは、AIに晒されていない同年代の職種と歩調が揃っていた場合に想定される水準を指します。一方で、同じ職種でも経験のある層には、同様の落ち込みは見られないとしています。3つ目の事実は、この開きの推移です。同論文は、この開きを2025年8月に最初に記録したとしています。そしてそれ以来、開きは着実に広がっていると述べています。

4つ目から6つ目は、その落ち込みがどのような形で起きているかにあたります。同論文によると、これは主に若手の採用が減ることで起きています。離職が増えたためではない、としています。また落ち込みは、AIが人の仕事を置き換える形で使われている職種に集中しています。反対に、AIが人を補う形で使われているところでは、雇用は横ばいか増えていると述べています。そして調整は雇用の側で起きており、基本給では起きていないとしています。

ここからは、著者自身が付けた但し書きです。ここを外すと、論文の主張を過大に伝えることになります。著者らはこれらを「因果関係の推定ではなく、初期の記述的な指標」だと位置づけています。AIが若者の職を奪ったと結論づけるものではない、という立場です。加えて三つの限定が挙げられています。第一に、学歴で調整すると、この傾向は弱まるとしています。第二に、生成AI以前から始まっていた傾向も一部あるとしています。第三に、ADPの分析標本のほうが、全国調査の基準値よりも傾向が強く出るとしています。題に疑問符が付いているのは、こうした慎重さの表れだと読み取れます。

なお、これは米国の給与データに基づく分析です。他の国や地域の雇用にそのまま当てはまる性質のものではありません。読者が数字を確かめたい場合は、上記の公式ページで論文本体と6つの事実の記載を参照できます。

AIをめぐる産業側の動きについては、当サイトでも継続して扱っています。モデルの設計がどう変わってきたかはAIトレンド①モデルの作りが変わった―大きさより「1回にいくつ動かすか」で、価格と評価をめぐる変化はAIトレンド③お金と評価が変わった―価格の桁と、測る側の登場で取り上げました。オープンモデルやエージェントをめぐる各社の動きはオープンモデル乱立とエージェント特化競争――AI業界、8月後半の動きにまとめています。開発者の作業がどう変わりうるかという論点は、寄稿のプロンプトはいらなくなる―自己改善ループが量子アプリを変えるでも触れています。今回の論文は、そうした技術側の動きとは別に、雇用の数字がどう動いているかを記述したものにあたります。

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