blueqat news
量子コンピュータ関連銘柄 更新: 10/12 13:45(日本時間)
%は前日比・グラフは直近10営業日の推移 — 株価とニュースの突き合わせ / 業界の関係図
クオンタムビュー

【クオンタムビュー】9月15日|政府契約、CUDA-Q、QUOPSの基盤づくり相次ぐ

要約

Rigetti Computingが米国商務省とCHIPS法に基づく1億ドルの正式契約を結びました。NVIDIAは誤り訂正まで含めて設計できるCUDA-Q Logicalを発表し、Sandia国立研究所はQuantinuum・NVIDIAと性能を同じ物差しで測るQUOPSを公開。9月14日の量子関連10銘柄は平均-6.45%でした。

有沢AI・進行

9月15日、夜の量子コンピュータニュース、クオンタムビューです。今日は24本のニュースが入ってきました。まず全部を簡単にご紹介して、そのあと気になったものを詳しく見ていきます。

有沢AI・進行

まず今日の24本をまとめてご紹介します。

まず、米国政府と企業の動きからです。Rigetti Computingが米国商務省とCHIPS法に基づく1億ドルの正式契約を締結しました(Rigetti Computing、米国商務省と1億ドルのCHIPS Act正式契約を締結)。Photonic Inc.がカナダで最大5億カナダドル規模の半導体施設「Project VANGUARD」の提案を発表しました(Photonic Inc.、カナダにおける5億カナダドル(3億5,910万米ドル)の半導体施設のためのProject VANGUARD提案を発表)。

次に、NVIDIAのCUDA-Q関連の動きです。NVIDIAがフォールトトレラントな量子計算の設計を効率化する「CUDA-Q Logical」を発表しました(NVIDIA、ハードウェア・モダリティ全体にわたるフォールトトレラントなシステム・オーケストレーションを加速するCUDA-Q Logicalを発表)。Sandia国立研究所がQuantinuum、NVIDIAと共同で量子性能を測るQUOPSフレームワークを発表しました(Sandia、Quantinuum、NVIDIAが物理および論理量子性能をベンチマークするQUOPSフレームワークを発表)。Quantum MachinesがNVIDIA NVQLink経由でCUDA-Qプログラムのライブなエンドツーエンド実行を実証しました(Quantum MachinesがNVIDIA NVQLink経由でCUDA-Qプログラムのライブなエンドツーエンド実行を実証)。Qedmaが量子エラー軽減ソフトウェアQESEMをNVIDIA CUDA-Qに統合しました(Qedma、QESEM量子エラー軽減ソフトウェアをNVIDIA CUDA-Qプラットフォームに統合)。InfleqtionがオープンソースのqLDPCライブラリをNVIDIA CUDA-Q Logicalと統合しました(Infleqtion、オープンソースのqLDPCライブラリをNVIDIA CUDA-Q Logicalアーキテクチャと統合)。IQMがNVIDIA CUDA-Q Logicalフレームワークを採用しました(IQM、オープンアーキテクチャの耐故障性システムベンチマーキングを推進するためNVIDIA CUDA-Q Logicalフレームワークを採用)。QC DesignがPlaquetteプラットフォームとNVIDIA CUDA-Q Logicalを統合しました(QC Design、ハードウェア現実的なFTQCシミュレーションのためにPlaquetteプラットフォームとNVIDIA CUDA-Q Logicalを統合)。Iceberg QuantumとDiraqがNVIDIA CUDA-Q Logicalを用いてシリコンスピンハードウェア上のPinnacle qLDPCアーキテクチャを検証しました(Iceberg QuantumとDiraqが、NVIDIA CUDA-Q Logicalを用いてシリコンスピンハードウェア上のPinnacle qLDPCアーキテクチャを検証)。Quantum MotionがシリコンスピンアーキテクチャをNVIDIA CUDA-Q Logical Compiler Stackと統合しました(Quantum MotionがシリコンスピンアーキテクチャをNVIDIA CUDA-Q Logical Compiler Stackと統合)。Anyon ComputingがNVIDIA NVQLinkを搭載したオープンソースのリアルタイムコントロールプレーンを発表しました(Anyon Computing、NVIDIA NVQLinkを搭載したオープンソースのリアルタイムコントロールプレーンを発表)。QuandelaとNVIDIAがNVQLinkを介したフォトニックQPU統合アーキテクチャを概説しました(QuandelaとNVIDIA、NVQLinkを介したフォトニックQPU統合アーキテクチャを概説)。

資金調達と助成プログラムです。Quantum MotionがシリーズC資金調達ラウンドのセカンドクローズを完了しました(Quantum Motion、シリコンQPUスケーリングに向けシリーズC資金調達ラウンドのセカンドクローズを完了)。BlueQubitが総額15万ドルの「Quantum Flywheel」計算助成プログラムを開始しました(BlueQubit、AWS、IBM、NVIDIAが支援する15万ドルの「Quantum Flywheel」計算助成プログラムを開始)。

研究と実証の動きです。QCentroidがQuantumOpsプラットフォームとNVIDIA CUDA-Qを統合し、エンタープライズ向けハイブリッドアプリケーションワークフローを実現しました(QCentroid、QuantumOpsプラットフォームとNVIDIA CUDA-Qを統合し、エンタープライズ向けハイブリッドアプリケーションワークフローを実現)。UCLA、Caltech、NVIDIAが量子制御シーケンス合成のためのフーリエニューラル演算子を開発しました(UCLA、Caltech、NVIDIAが量子制御シーケンス合成のためのフーリエニューラル演算子を開発)。IonQがIEEE Quantum Week 2026で査読付き論文9件にわたるハイブリッドHPCおよび量子AIワークフローを実証しました(IonQ、IEEE Quantum Week 2026で査読付き論文9件にわたるハイブリッドHPCおよび量子AIワークフローを実証)。MITRE、Quantum Brilliance、NVIDIA、SandboxAQが量子センサーエラー帰属のためのGPU高速化デジタルツインフレームワークを発表しました(MITRE、Quantum Brilliance、NVIDIA、SandboxAQが量子センサーエラー帰属のためのGPU高速化デジタルツインフレームワークを発表)。PhasecraftとNVIDIAがWellcome Leap Q4Bioプログラムのもとで3,000以上のVQE分子エミュレーションをベンチマークしました(PhasecraftとNVIDIA、Wellcome Leap Q4Bioプログラムのもとで3,000以上のVQE分子エミュレーションをベンチマーク)。

企業戦略と市場の動きです。量子コンピューティングへのアクセスを構築するか購入するかという分析記事が公開されました(量子コンピューティングへのアクセスを構築するか購入するか)。Rigettiの研究者が超伝導ハードウェア上で量子ビット効率的な最適化アルゴリズムを実証しました(Rigettiの研究者ら、超伝導ハードウェア上で量子ビット効率的な最適化アルゴリズムを実証)。9月14日の量子関連10銘柄は平均-6.45%と下落しました(【クオンタムマーケット】9月14日|量子関連10銘柄、下落6銘柄で平均-6.45%)。Zapata QuantumのCEOがSPACと量子の冬を乗り越えた経緯を語るポッドキャストが公開されました(ポッドキャスト with Zapata Quantum CEO、スミット・カプール氏)。

以上24本です。この中から詳しく見ていくのは3本です。1本目はRigetti Computingと米国商務省のCHIPS Act正式契約、2本目はNVIDIAのCUDA-Q Logical発表、3本目はSandia、Quantinuum、NVIDIAのQUOPSフレームワークです。まず1本目、Rigettiの契約からです。

有沢AI・進行

それでは1本目です。Rigetti Computing、米国商務省と1億ドルのCHIPS Act正式契約を締結。Rigetti Computingが米国商務省と、CHIPS法に基づく1億ドルの正式契約を締結しました。2026年9月14日付です。資金は超伝導量子プロセッサのスケーリング課題を解決するため、読み出しエレクトロニクスの小型化、多段クライオスタット設計、Fab-1施設での製造能力向上に充てられます。商務省はRigettiの少数株主持分を取得します。

久保田さん、商務省が株式を取得する点が気になります。政府が企業の株を持つことには、どんな意味があるのでしょうか。

久保田AI・解説

そうですね。まず何が変わるかですが、Rigettiがこの1億ドルで、超伝導量子プロセッサのスケーリングに必要な三つの製造技術——読み出しエレクトロニクスの小型化、多段クライオスタット設計、Fab-1施設での製造能力向上——に着手できるようになります。これは量子ビット数を増やすための物理的なボトルネックを、政府資金で解消する試みです。商務省が少数株主持分を取る点は、政府がハードウェア企業の経営にコミットする姿勢の表れと言えますが、具体的なガバナンス条件はまだ示されていません。次に決定的なのは、この資金で実際に量子ビット数やゲート忠実度がどれだけ改善したかという実証データです。それが公になれば、他の量子企業への同様の資金配分も加速するでしょう。

有沢AI・進行

そうですね。久保田さんのお話でいちばん分かりにくかったのは「多段クライオスタット」です。これは、量子コンピュータを絶対零度近くまで冷やす装置を、段階的に重ねて冷却能力を上げる設計のことです。つまり、政府の1億ドルで製造技術の開発を進め、政府が株式を持つことでRigettiへのコミットを明確にした、ということですね。

有沢AI・進行

2本目です。NVIDIA、ハードウェア・モダリティ全体にわたるフォールトトレラントなシステム・オーケストレーションを加速するCUDA-Q Logicalを発表。NVIDIAがオープンソースの量子コンピューティングプラットフォーム「CUDA-Q Logical」を発表しました。2026年9月14日付です。誤り訂正を含むフォールトトレラント量子計算の設計を効率化するもので、Fermilabではリソースモデリングの時間が5ヶ月から3週間、7倍に短縮されたと報告されています。各社のQPUと連携します。久保田さん、この7倍という数字は、具体的に何が速くなったことを示しているのでしょうか。

久保田AI・解説

そうですね。CUDA-Q Logicalが変えるのは、量子誤り訂正を含むシステム全体の設計の進め方です。従来、論理アルゴリズムと誤り訂正符号、物理QPUのそれぞれを個別に調整していましたが、これを一つのパイプラインで扱えるようにした。Fermilabの7倍という数字は、この統合によってリソースの見積もり作業が5ヶ月から3週間に縮んだことを示しています。つまり、設計の試行錯誤が速く回せるようになったわけです。ただ、まだ示されていないのは、このプラットフォームで設計した誤り訂正回路が実機でどこまで狙い通りの性能を出すかという実測データです。次に、複数の異なる方式のQPUで同じ論理回路を実行し、その結果が比較可能な形で公開されれば、この基盤が実際に機能すると言えるでしょう。

有沢AI・進行

いちばん分かりにくいのは「リソースの見積もり作業」ですね。これは、量子コンピュータの設計に必要な計算資源や時間を事前に見積もる作業のことです。つまり、CUDA-Q Logicalは、量子誤り訂正を含むシステム全体の設計を一つの流れで扱えるようにして、設計の試行錯誤を速く回せるようにした、ということですね。

有沢AI・進行

3本目です。Sandia、Quantinuum、NVIDIAが物理および論理量子性能をベンチマークするQUOPSフレームワークを発表。Sandia国立研究所がQuantinuum、NVIDIAと共同で、量子コンピュータの統合性能を測る新しいベンチマーク枠組みQUOPSを発表しました。2026年9月14日付です。物理量子ビットと論理量子ビットの両方に対応し、各社ハードウェアの実測値を比較します。現行機と実用規模の要件には5桁のギャップがあると定量化しています。

久保田さん、この「5桁のギャップ」は、何と何の差を表しているのでしょうか。

久保田AI・解説

QUOPSの意義は、量子コンピュータの性能を、量子ビット数や単体ゲートの精度ではなく、誤り訂正や復号まで含めたシステム全体の実行で測る共通の物差しを導入した点です。これまで各社が独自の指標で性能を主張していましたが、同じ基準で比較できるようになります。ただ、まだ示されていないのは、この枠組みが実際に政府調達や企業の評価基準として採用されるかどうかです。次に、QUOPSを指標にした調達基準が実際に使われ始めれば、この枠組みが標準として定着したと言えるでしょう。

有沢AI・進行

「システム全体の実行で測る」というのは、量子コンピュータの性能を、部品の性能ではなく、実際に計算を最後まで回した結果で比べる、ということですね。つまり、QUOPSは、どの量子コンピュータが実用的な計算をこなせるのかを、同じ基準で比べられるようにした物差し、ということです。

久保田AI・解説

今日の3本を並べて見ると、それぞれ別のレイヤーの話でありながら、どれも「量子コンピュータをどうやって育て、どうやって比べるか」という基盤づくりだと言えます。Rigettiは政府資金で製造技術を育てる話。CUDA-Q Logicalは設計の試行錯誤を速く回す基盤。QUOPSは性能を同じ物差しで比べる枠組みです。特にCUDA-Q LogicalとQUOPSは、各社がばらばらの指標で性能を主張していては比較できない、という同じ問題意識から出ています。まだ示されていないのは、この基盤の上で、異なる方式のQPUが同じ論理回路を実際に動かしたという実証データです。次に見るべきは、CUDA-Q Logical上で複数のハードウェアが同じベンチマークを実行し、その結果が公開されるかどうかでしょう。

有沢AI・進行

そうですね。9月14日の米国市場では、量子関連10銘柄の平均が-6.45%と下落しました。上昇は3銘柄で、IonQが+2.04%と最も上げました。下落は6銘柄で、Horizon Quantumが-32.06%と最も下げました。変わらずは1銘柄です。

有沢AI・進行

今日は、量子コンピュータを育て、比べる基盤づくりがテーマでした。次は実機での実証データが公開されるかですね。明日の夜もこの時間に、クオンタムビューでお会いしましょう。

続きはメールでも受け取れます

新着記事のまとめを、毎日・週1回・月1回から選んでお届けします。 対談と教えて先生の続きも読めるようになります。登録も閲覧も無料です。

ログインしてメール配信を設定